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まだ、何かある

「もう遅いかな」
そう思ったことは、一度や二度ではありません。

年齢のこと。仕事のこと。
これからの生き方のこと。

好きだった服を前にして、
「もうこれは着ないかな」と思うこともあります。

でも、そのたびに心のどこかから、
小さな声がするのです。

まだ、何かある。

30年前の一着。
苦手だから避けていた色。
傷ついて着なくなった服。

「もう終わり」と決めれば、そこで終わる。

でも、

「終わり? 誰が決めた?」

と、もう一度見てみる。

すると今までとは違う色と合ったり、今の自分だからできる着方が見つかったりする。

振り返れば、私自身にも同じことをしていました。

「パーソナルスタイリストになりたい。」

ずっと心のどこかにあった気持ちです。

でも、今さら。
でも、会社員だし。
でも、この歳から。

諦めることが悪いんじゃない。

本当にもう要らない服なら、手放していい。
終わらせたいことなら、終わらせていい。

でも――

本当はまだ好きなのに。
本当はまだやってみたいのに。
「仕方ないよね」で、自分より先に答えを決めてしまう。

それだけは、少し待ってみてもいいのではないでしょうか。

諦める前に、もう一度見る。

服も。
自分も。
これからも。

そこには、今まで見えていなかったものが眠っているかもしれません。

クローゼットを開けたとき、
「もう着ないかな」と思う一着があったら。

すぐに答えを出さずに、もう一度だけ見てみてください。

そして、自分にも聞いてみる。

「本当に、これで終わり?」

私ならきっと、こう思います。

まだ、何かある。

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