
今日もイヴは、私の後ろをずっとついてきている。
今も足元で、私の足をぺろりと舐めながら静かに横たわっている。
その仕草に、「ここにいるよ」と言われている気がして、ふと笑ってしまう。
犬との暮らしは、静かな会話の連続。
イヴがエキサイトしたときは、熱い会話になるけれど、それもだいたいお決まりのタイミング。
言葉はなくても、心が通う瞬間がこんなにもあるなんて——
イヴと暮らすようになってから、私は少しずつ変わってきた。
* * *
出逢い
それは数週間前、ペットショップで夫が抱っこした小さな命。
まさかその子を迎えることになるなんて、思ってもいなかった。
迎えたその日は、まるでサプライズ。
食事の帰り道、突然手渡されたジャンパー。
ジャンパーを手に連れて行かれたのは、ペットショップ。
そして、小さなかごの中のイヴと帰宅。
何もかも初めての犬育。
吠える、噛む、走り回る…トイレトレーニングは効果なし。
今思えば、イヴの目には不安と悲しみが宿っていたようにも感じる。
突然連れてこられた場所。
イヴにとっては違和感しかなかったのかもしれない。
でも、ここからが私たちの物語の始まり。
少しずつ、心を通わせていく日々が始まった。

ペットショップにて
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